若い頃からずっとギターを嗜んで来た
10代の頃憧れを持ち そこから長い時間が流れ
50代に突入した… ここに来るまで
付かず離れずの時間であったように
突出した技術を習得している事でもない
爪弾くサウンドと ギターのフォルムや色に癒される
若い頃はエレキギター 中でもfenderのストラトキャスターに
憧れ続けていた made in USA 本物でなければ
そんな拘りを持って 収集していた時期もあった
手にして見なければ知り得ない所
物の持つオーラというか その一本が自分の
手元にやって来るまでにどのような人がどれくらい関わってきたのだろうか?
そこに興味がある
その様な歴史の痕跡をたどり 想像し
その個体を手にしている事に堪らなく満足感を覚える
手に取り細かい傷や
塗装ニトロセルロースラッカーの焼け具合
ギターケースの中に籠る香り…
そこに最高の贅沢を感じるのだ
この一本にどんな人の思いが込められてきたのだろうか
そうして また自分の思いもその一本に集約する
その様な知見は 実物の納得感で自分を満たせる事が出来た
揺るぎない経験だ
自己満足の次元で 物に依存する文章になってしまったが
ビンテージな物に興味のある方であれば少しは伝わるのではと
勝手に思ってはいる
話が少し変わるが
それなりに ライブなどバンド活動もやった時期もありながら
趣味の枠でダラダラとやっていた
そのような時を経てきて 新たに分かった事が
考えは変わる物なのだと感じた最近の心境に
我ながら驚いている
若い頃は所有欲が優っていて
欲しいものは数多く持っていたいと思っていた
それがあくまで私のケースで思うと
使っていないものはもういらないと思い始めた事だ
持っていても仕方ないし 勿体無いと感じる様になった
重荷にさえ思う様になった
故に
自分の必要最小限の物しか持たない事にすると決めた
使わないものは必要とする人の手元に行くのが
ベストだ使われなければ 朽ちていくだけだから
そうして
手元に残った 唯一のギターが
これである
茶木 『CHAKI』1999年製
京都のコントラバスなどのクラシック楽器メーカーとの事だ
アーチトップのフォルムと美しいサンバーストの色目
リバーブの効いた アーチトップ独特の音色は絶品だ
なおコンディションも申し分のない個体である
このモデルは 大阪の優歌団 内田勘太郎氏
が奏でる素敵すぎるスライドギターで有名で
自分が20代の頃にライブに幾度となく行って魅了された物だった
渋い見た目にヤられる
50代になり 終の一本として唯一残った
時折爪弾いては 癒される 残りの時間を和ませる
大切な相棒だ
終という表現に
早々に語る内容では無いように思われる方もおられるかも知れないが
これ迄に自身の物欲にて 物を手にして 知る事が出来た事に
とても満足をしている
ギターに関しての欲求は自分の中で完結したのだ
あとの時間はこの一本と共に設けられる素敵な時間があれば良いと感じる
ここまで長々と おじさんのうんちくが綴られましたが
共感してくださった方 居られますか?
ありがとうございました!
私のギター談義でした。